ESG投資に疑問符?

ESG投資とは、環境、社会、ガバナンス(公正な運営)に配慮している企業へ投資をしようという意味で、ここ10年で大きく発展した投資です。

このESG投資を牽引してきたのは欧州で、2020年代に入ってからは投資の約70%はESG投資というくらいに欧州では当たり前に普及しました。

各国の金融機関や機関投資家の間では、環境へ配慮する事を、社会への責任と捉え、温室効果ガスの排出ゼロを目指す団体などを作って活動をしてきたのが近年でした。

中でも「ネット・ゼロ・アセット・マネージャーズ・イニシアティブ」は、世界の運用会社300社が加盟し、運用規模は9000兆円と業界屈指の団体となっていました。日本企業も多く参加しており、三菱UFJ国債投信、日興アセット、野村アセット、三井住友DSアセットなど、そうそうたるメンバーです。

しかし昨年の12月、この団体の中でも最大規模の運用会社であるバンガード(1000兆円の運用規模)が脱退を表明しました。これには様々な理由があると思いますが、アメリカではESGに対して批判的な意見も多く、投資家の利益を損ねるのでは?とい事なのではないかと思います。また欧州が主導権を握っているというのも気に食わないのかもしれません。

いずれにしても、バンガードが抜けた事により、他の企業も追随する可能性があり、ESG投資に影がさし始めているようです。

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