恒大集団・クロスデフォルトpart1


9月末に中国最大手の不動産会社、恒大集団がデフォルトするのではないか?というニュースが世界に流れました。その後、デフォルトは回避され、現在は何もなかったかのように話題にはあがりません。しかし、この問題は現在も余り良い状態にはなっていません。

根本的な解決は中国政府が資金を投入するしかないので、中国政府次第という事になります。ですから、仮に政府が資金を出さなかった場合、どのくらいの影響があるのかを考える必要があって、その影響というのは、そもそも政府が負担できる金額なのか?に直結するので、知っておくとよいと思います。

まず、タイトルにあるクロスデフォルトですが、クロスデフォルトとは他の債権者へのデフォルトが確認出来た場合、満期を迎えていなくても債権の償還を請求出来る事を言い、全ての債券がデフォルトするという意味です。

恒大集団は、9月23日の債務の利払い(ニュースになった債務)に関しては30日間の猶予があり、デフォルトは回避できました。しかし、10月4日の債務に関しては猶予がなく、支払期限の11日を過ぎ、デフォルトしてしまいました。ですので、事実上はクロスデフォルトとなるので、対応に迫られているという状況です。

9月29日に支払う予定の約50億も未払いの可能性が高く(猶予がある)、10月11日期限のものは約150億円(猶予があるものないものがあると思われる)、9月23日の利払いが30日の猶予を終えるのが10月23日、その金額が約90億と、運命の日が刻々と近付いていますね。

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